かめらふたつめ

Enlleo H501を2つ購入してしばらく使用したので、撮影サンプルなどと共に紹介したいと思う。購入価格はAmazon.co.jpで6500円弱/個。ちなみに、商品紹介ページでは写真の解像度が12Mであると書かれていたが、実際には16Mであった。

以下の撮影サンプルは全て、私が設置した個体で撮影したもので、撮影条件は以下のとおりである。各写真をクリックして表示されるのは、全く加工をしていない原寸大かつ非再圧縮の画像ファイルである。

モード:写真
写真の解像度:16M
連続撮影:3枚連続撮影
IR距離:遠く
モーション感度:高感度
バージョン:2902983

まずは朝 (8時50分頃)、明るい時間に撮影された♂シカの写っている写真。これでも写りの良いものをえらんでいるのだが、どうもこの機種はフォーカス機能が弱い。この写真では一番手前の落ち葉や切り株にピントが合っていて、中央にいるシカがぼやけている。そしてピントの合っている手前の方ですら、ドットバイドットまで拡大すると油絵状態で、16Mの解像度にはあまり意味がないように思う。

次に別の場所で撮影した夜間の写真を2枚。画面中央に餌場を作ってある。シカとイノシシがそれぞれ写っているが、個体数や各個体の大きさを問題なく判別できる。

上の写真では3頭いるシカのうち2頭が完全にカメラの方を見ているように見えるが、このようにカメラの方を注視する個体が、以前にレビューしたWAM CAPTURE01より多いように思う。WAM CAPTURE01は撮影時に可視光を発しないNO-GLOW機能を売りにしているが、この機種は撮影時に(赤外線LED以外に)赤色LEDが光るので、動物に気付かれ易い可能性がある。それでも逃げずに餌を食べ続けているので撮影に問題はないとも言えるが、個体や環境、撮影の目的に依っては支障をきたすかも知れない。

更に別の場所で、中型動物が右端に写った写真。少し離れた位置ではあるが、検知し撮影できていることが分かる。

ただし、カメラの前を通った動物全てが撮影されたか確かめる術はないので、あくまで記録されていたものだけを見て、「この程度の距離・大きさで反応し撮影できることもあった」と考えるのが良いだろう。

撮影サンプルはこの辺にしておいて、あとは使用感について記したいと思う。

この機種 (Enlleo H501)の良いところは、なんと言っても小型軽量なことである。手元のキッチンスケールで量ったところ、microSDカードと電池を入れて付属のベルトと一緒にしても285g、microSDカードと電池を抜いた本体重量は143gであった。私の使っている単3電池は4本96gである。ちなみにWAM CAPTURE01は本体重量が310g (商品紹介ページより)、単3電池が最大で8本入るので、計算すると電池を8本入れた状態で502gである。用途によっては10や20といった数のカメラを設置・回収する場合もあるので、嵩張らず軽いというのは非常にありがたいことである。また電池は4つしか入らないが、設計が新しいためか消費電力は少ないようで、すぐ電池が切れてしまうという印象はない。

前面に液晶画面がついているのは耐久性に不安もあるが、設置時に画角の確認をするのに楽である。その場で撮影された画像を確認するのもやりやすい。ケーブルを繋いでのスマートフォンによる画像の抜き出しであるが、iOS (iPhone 6s)でもAndroid (ZenPone MAX M2)でも問題なく行うことが出来た。

画質・撮影能力にはあまり期待できないが、用途を限って設置場所などを工夫すれば、動物の種類や個体数、移動方向などを確認するのに問題はなく、十分使えると言える。3万円程度の機種を1つ買うお金で、Enlleo H501が4つか5つは買えるので、たくさん設置する方が得られる情報は多くなるだろう (運用の手間・電池代はかかるが)。

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