ねんまつのにとう

(1番上の写真) 2018/12/29にニホンジカ♂1頭を”だらずわな”で捕獲した。ワイヤーは左前脚の主蹄と副蹄の間に掛かっていた。うっすらと雪が積もった日であったが、解体時に切り取った肉を雪の上に置けるほどは積もっていない。

(2番目の写真から) 2018/12/30にもニホンジカ♀1頭を”だらずわな”で捕獲した。ワイヤーは右前脚の副蹄の上に掛かっていた。昨日捕獲のあった場所と近い場所であるが、雪がほとんど溶けているのが見て取れる。

この個体を捕獲した罠は、地面に露出した木の根を跨いだところに設置してあった。何もないところでは、罠の前後に適当な太さの木の枝を置いて獣に跨がせ、罠の位置を踏むように工夫をするが、この場所のように木の根などがちょうど良い位置にあれば、それを利用して罠の設置場所を決めることもある。掘りにくい場所なので比較的浅い穴になっているが、ワイヤーは脚の上部に掛かっており、良い具合であった。

腹を開いてみると、小さい胎児が既にいた。私がこれまでに取り出した胎児の中では最も小さいと思われる。当然、色は殆どついておらず、耳も頭にひっついたままである。

みじかいつのも

2018/12/22にニホンジカ♂を捕獲した。罠は”しまるくん”で、ワイヤーは右前脚の副蹄の上に掛かっていた。

角がちょんと飛び出しているだけであることから見て、1歳(2年目)の個体と思われる。師匠はこういう個体の角を見ると、「キーホルダーにちょうどええ」と言って鋸で角を切り落とし、持って帰って穴を開けたり塗装をしたりして加工する。私も一応、自分で捕獲した個体の角はほぼ全て持って帰り、溜めてあるが、キーホルダーを作ったことはない。いつか洋服のボタンにでもしようかと思っているが、角型のボタンが多く採用されているイメージのあるウールのコートは、ちくちくするのが苦手で私は着ないので、シカの角を使ったボタンの似合う服の候補を考え中である。

やせすぎちゅうい

2018/12/19にニホンイノシシ♀を捕獲した。罠は”だらずわな”で、ワイヤーは左前脚の主蹄と副蹄の間に掛かっていた。

今期2匹目のイノシシで喜んだのもつかの間、よく見てみると、この時期にしてはやけに痩せている。解体してみると、全くと言っていいほど脂が無い。夏に捕獲した個体のような状態であった。

これではボタン鍋用の肉としては人に渡せないので、手元に置いておいて自分で工夫して食べないといけない。

この罠は前日にも見廻っているので、罠に掛かったまま何日も放置していた訳ではなく、脂が殆ど無かった理由としては、この個体のコンディションが悪かったとしか言い様が無い。

この地域は雪もそれほど降らないので、脂を蓄えていない状態からでも冬を越せるとは思うが、こういった個体がより狩猟者の使う餌に誘引されやすいのかどうかは関心のあるところだ。