2014年01月27日、私が設置していた罠に初めて、獲物がかかった。推定100kg、5,6歳 (師匠談)のニホンイノシシ (雄)である。
Wikipediaにはイノシシの寿命について、「野生下での寿命は長くて10年であり、一年半で性成熟に達する」と書かれている (イノシシ – Wikipedia)。イノシシは狩猟獣の中でも価値の高い部類に入り、狩猟圧が大分かかっていることから、特に都市部周辺の山においては、5,6歳に達する個体は珍しいそうである。
そんな珍しい大型個体が初めての狩猟による捕獲個体になったわけで、私としては大興奮であった。はっきり言って、モンハンなんかやってる場合ではない! (かくいう私もプレイ時間はMHP3だけで300時間を超えているが)
罠猟の場合、設置した罠は原則として毎日見廻らなければならないので、私も少し遅めではあるが、毎日午前中の10時頃に狩場へ赴き、罠を確認していた。しかし、法律で決められた上限、30個もの罠を仕掛けているならともかく (それはそれで見廻りに時間がかかるが)、4つ程度仕掛けたところで、そう簡単に獲物がかかるわけがない。だから毎日、「今日もかかってねぇな」とため息をつき、3日ぐらい続けた後は「どうせ今日もかかっちゃいねぇだろ」という感じで見廻りに出発していた。ところが、罠猟を始めて6日目、期待をせずに罠を仕掛けてあった場所に向かうと……
ニホンイノシシ (Sus scrofa leucomystax)である!私はこれを100m程度離れた位置から発見したのであるが、最初はこの動物の尻だけが見えていたため、大きさからしてツキノワグマではないかと疑った程である。
恥ずかしながら、私が野生のニホンイノシシを見たのは、おそらく4年ぶり2回目で、前回は登山中に、ウリ坊を引き連れた中型個体を見ているのだが、今回のようにまじまじと観察できたのは初めてなのだ。
その後、猟銃も持っている師匠に連絡を入れ、撃ってもらった。冒頭の写真は撃たれた直後のものである。なお、写真を見るとイノシシがいるすぐ側に道があるように見えるが、これは一般の人が通るような登山道や生活道路では無い。
今回記事で書いた内容には、前段階として狩猟免許の取得から罠の設置、後段階として解体から消費と色々付随する部分があるのだが、そういった点も含めて、今後このBlogで記していきたいと思う。
私は哺乳類や鳥類が専門では無いが、現在は大学で生態学を学んでいる身である。狩りの対象となる動物の生態についてだけでなく、農業・環境が関わる問題、また法律に関することなど、様々な側面から狩猟について考え、記事を書いていけば、役立つ情報を発信できるのではないかと考えている。