きたぜほんめい

罠にかかったニホンイノシシ♀ 2014/12/24、設置していた罠にニホンイノシシ♀がかかった。罠は”げんごろう”の”だらず罠”で、この罠に獲物がかかるのはちょうど1ヶ月前のニホンジカ以来、2回目である。それ以外の罠を含めても12/8にハクビシンが獲れてから収穫がなかったので、久々の捕獲となった。私は現在、2箇所に9個程度の罠を設置しているのであるが、ここ2週間は空ハジキが相次いでいたので (5件)、今回のイノシシは嬉しい。場所は植林地に隣接する広葉樹二次林の斜面で、しっかりした獣道ができていたので有望であったが、猟期開始してすぐにかけた後、不発と空ハジキを一度ずつ経て、今回の捕獲に至った。

ニホンイノシシの足にかかったワイヤー ワイヤーは右前脚の副蹄より下にかかっており、位置としてはギリギリである。ワイヤーの長さを短くしていたのが幸いしてか切られることはなかったが、ワイヤーはだいぶ傷ついており、より戻しの前後とも使い物にならない程度に痛んでしまっていた。罠が作動しているが獲物がかかっていない「空ハジキ」を連発する前には、踏んでいるのに弾いていない「不発」を連発しており、そのため私はより罠が作動しやすいよう調整するということをしていたのであるが、これは場合によっては逆に空ハジキや「浅がかり」を誘発することにもなる。今後も罠の設置方法に関する試行錯誤が必要である。

イノシシサークル 例によって罠にかかったイノシシは付近の土壌を盛大に掘り返していた。この場所は土壌表面から3cmくらいが黒色の有機物層で、その下は黄土色の粘土質土壌になるので、非常に分かりやすく円が描かれている。写真で中央にぽつんとある木が罠のワイヤーを結わえ付けてあった木で、それを中心に罠にかかった猪の可動範囲がまんべんなく掘り返されているのだ。私はこれを「イノシシサークル」と勝手に呼んでいる。流石に1年も経てば風化するが、1~2ヶ月程度はこの不自然な造型が残るので、知らない人が見たら異様に思うことだろう。シカの場合も踏み荒らすことで土壌表面が削られたり周辺の小枝が折れたりしてサークルを形成することがあるが、イノシシのように掘り返すということはしないので、イノシシサークル程不自然な痕跡は残らない。このイノシシサークルの形成度合いは、イノシシが罠にかかってからの時間を推定するににも役立つ可能性がある。もっとも、イノシシの大きさ、周囲の土の硬さ、気温など、影響のありそうな変数は多いのであるが、今回のように盛大な掘り返し跡が残っていれば、半日程度経っていると考えてよいかも知れない。

ニホンイノシシ♀ 今回捕獲したニホンイノシシは推定80kg弱の♀で、3~4年目と思われる。脂がよくノッており、小型の個体と比べると若干肉が硬いが臭みはそれほど無く、甘い脂を堪能できた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です