にまんにせんえん

罠にかかって死亡したニホンジカ♂ 2014年04月20日、私の設置していた罠にニホンジカがかかった (有害鳥獣駆除)。比較的大型の♂である。ただし、かかった後に怪我をしたためか、発見時には死亡していた (昨日の同じ時間帯にも見廻りをしている)。

 罠を設置していたのは広葉樹二次林の斜面で獣道になっていたところである。比較的土も柔らかく、落ち葉も積もっていたので、罠の設置は楽であった。

 このように死後時間の経ったものは食用に適さないため、埋設となった。

ニホンジカの体表に付着していたダニ

 なお、死亡していたニホンジカの体表面を観察したところ、多数のダニを発見できた。私はダニの同定ができないが、今後は適当にサンプルを取っておくのもいいかなと思っている (今回は容器が無かったため採取せず)。

にとうめのえもの

ニホンイノシシ♀

 2014年01月31日、私の設置していた罠に2頭目の獲物がかかった。ニホンイノシシである。今回は推定80kg、3歳 (師匠談)の雌である。

 罠を設置していたのは小川付近の獣道で、どうやら川を横切る際の主な経路になっていたようだ。師匠はそういう獣道を「渡り」と呼んでいる。イノシシやシカが生息している山に入れば、獣道を見つけることは難しいことではないが、罠を設置するのに都合がいい場所はそう多くない。獣が頻繁に利用する獣道で、罠の設置がしやすく (土がある程度柔らかい、ワイヤーを取り付けられる木がある、等)、なおかつ見廻るのも楽な場所が最適である。今回、イノシシがかかったのも、師匠が見定めた場所に設置した罠である。前回かかった場所と合わせて2箇所がその師匠と一緒に仕掛けた場所で、それ以降は自分で考えながら罠を仕掛ける場所を決めているので、次に罠にかかるとすれば、本当の意味で自分で獲ったということになろうかと思う。

はじめてのえもの

推定100kgのニホンイノシシ♂

2014年01月27日、私が設置していた罠に初めて、獲物がかかった。推定100kg、5,6歳 (師匠談)のニホンイノシシ (雄)である。

Wikipediaにはイノシシの寿命について、「野生下での寿命は長くて10年であり、一年半で性成熟に達する」と書かれている (イノシシ – Wikipedia)。イノシシは狩猟獣の中でも価値の高い部類に入り、狩猟圧が大分かかっていることから、特に都市部周辺の山においては、5,6歳に達する個体は珍しいそうである。

そんな珍しい大型個体が初めての狩猟による捕獲個体になったわけで、私としては大興奮であった。はっきり言って、モンハンなんかやってる場合ではない! (かくいう私もプレイ時間はMHP3だけで300時間を超えているが)

罠猟の場合、設置した罠は原則として毎日見廻らなければならないので、私も少し遅めではあるが、毎日午前中の10時頃に狩場へ赴き、罠を確認していた。しかし、法律で決められた上限、30個もの罠を仕掛けているならともかく (それはそれで見廻りに時間がかかるが)、4つ程度仕掛けたところで、そう簡単に獲物がかかるわけがない。だから毎日、「今日もかかってねぇな」とため息をつき、3日ぐらい続けた後は「どうせ今日もかかっちゃいねぇだろ」という感じで見廻りに出発していた。ところが、罠猟を始めて6日目、期待をせずに罠を仕掛けてあった場所に向かうと……

罠にかかったニホンイノシシ

ニホンイノシシ (Sus scrofa leucomystax)である!私はこれを100m程度離れた位置から発見したのであるが、最初はこの動物の尻だけが見えていたため、大きさからしてツキノワグマではないかと疑った程である。

恥ずかしながら、私が野生のニホンイノシシを見たのは、おそらく4年ぶり2回目で、前回は登山中に、ウリ坊を引き連れた中型個体を見ているのだが、今回のようにまじまじと観察できたのは初めてなのだ。

その後、猟銃も持っている師匠に連絡を入れ、撃ってもらった。冒頭の写真は撃たれた直後のものである。なお、写真を見るとイノシシがいるすぐ側に道があるように見えるが、これは一般の人が通るような登山道や生活道路では無い。

今回記事で書いた内容には、前段階として狩猟免許の取得から罠の設置、後段階として解体から消費と色々付随する部分があるのだが、そういった点も含めて、今後このBlogで記していきたいと思う。

私は哺乳類や鳥類が専門では無いが、現在は大学で生態学を学んでいる身である。狩りの対象となる動物の生態についてだけでなく、農業・環境が関わる問題、また法律に関することなど、様々な側面から狩猟について考え、記事を書いていけば、役立つ情報を発信できるのではないかと考えている。