よいたいみんぐだ

罠にかかったニホンジカ♀ そろそろシカの背ロースが欲しいなぁと思っていたところ、2015/01/09にニホンジカ♀が罠にかかっていた。罠はオーエスピー商会のしまるくん (12cm)。ワイヤーは右前脚にかかっていた。6日前に一度シカをかけたものの、金具の不備により逃げられた場所で、2日前に再度設置していた罠である。獲れたシカは師匠曰く3年目の個体。ワイヤーは右前脚の副蹄より下にかかっていた。この罠は少し弾きやすいよう調整していたので、こんなもんだろうと思う。

 シカは、持っていたナイフをその辺にあった枝に括り付けた即席の槍で、頚動脈を切って殺した。刺殺する場合、シカはかなり鳴くので、民家が近い場合はヒヤヒヤする。私はシカやイノシシを殺すことに全く抵抗を覚えないのだが、頚動脈を切ったときに吹き出す血の勢いを観察していると、怪我には十分注意しようとつくづく思う。それに出血して死にゆくシカの様子を観ていると、出血時に一刻も早く止血することの大切さを感じる。

きたぜほんめい

罠にかかったニホンイノシシ♀ 2014/12/24、設置していた罠にニホンイノシシ♀がかかった。罠は”げんごろう”の”だらず罠”で、この罠に獲物がかかるのはちょうど1ヶ月前のニホンジカ以来、2回目である。それ以外の罠を含めても12/8にハクビシンが獲れてから収穫がなかったので、久々の捕獲となった。私は現在、2箇所に9個程度の罠を設置しているのであるが、ここ2週間は空ハジキが相次いでいたので (5件)、今回のイノシシは嬉しい。場所は植林地に隣接する広葉樹二次林の斜面で、しっかりした獣道ができていたので有望であったが、猟期開始してすぐにかけた後、不発と空ハジキを一度ずつ経て、今回の捕獲に至った。

ニホンイノシシの足にかかったワイヤー ワイヤーは右前脚の副蹄より下にかかっており、位置としてはギリギリである。ワイヤーの長さを短くしていたのが幸いしてか切られることはなかったが、ワイヤーはだいぶ傷ついており、より戻しの前後とも使い物にならない程度に痛んでしまっていた。罠が作動しているが獲物がかかっていない「空ハジキ」を連発する前には、踏んでいるのに弾いていない「不発」を連発しており、そのため私はより罠が作動しやすいよう調整するということをしていたのであるが、これは場合によっては逆に空ハジキや「浅がかり」を誘発することにもなる。今後も罠の設置方法に関する試行錯誤が必要である。

イノシシサークル 例によって罠にかかったイノシシは付近の土壌を盛大に掘り返していた。この場所は土壌表面から3cmくらいが黒色の有機物層で、その下は黄土色の粘土質土壌になるので、非常に分かりやすく円が描かれている。写真で中央にぽつんとある木が罠のワイヤーを結わえ付けてあった木で、それを中心に罠にかかった猪の可動範囲がまんべんなく掘り返されているのだ。私はこれを「イノシシサークル」と勝手に呼んでいる。流石に1年も経てば風化するが、1~2ヶ月程度はこの不自然な造型が残るので、知らない人が見たら異様に思うことだろう。シカの場合も踏み荒らすことで土壌表面が削られたり周辺の小枝が折れたりしてサークルを形成することがあるが、イノシシのように掘り返すということはしないので、イノシシサークル程不自然な痕跡は残らない。このイノシシサークルの形成度合いは、イノシシが罠にかかってからの時間を推定するににも役立つ可能性がある。もっとも、イノシシの大きさ、周囲の土の硬さ、気温など、影響のありそうな変数は多いのであるが、今回のように盛大な掘り返し跡が残っていれば、半日程度経っていると考えてよいかも知れない。

ニホンイノシシ♀ 今回捕獲したニホンイノシシは推定80kg弱の♀で、3~4年目と思われる。脂がよくノッており、小型の個体と比べると若干肉が硬いが臭みはそれほど無く、甘い脂を堪能できた。

はじめてみたよ

罠にかかったハクビシン♂ 2014/12/08、設置していた罠にハクビシン (Paguma larvata)がかかっていた。罠はオーエスピー商会のしまるくん (12cm)。ワイヤーは左前足にかかっていた。一週間程前に設置していた罠である。狩猟鳥獣に含まれる1種であることは免許取得の際に学んでいたが、ハクビシンを実際に観るのは今回が初めてである。ハクビシンはネコ目ネコ亜目ジャコウネコ科に属する動物で、外来種であると考えられている。

ハクビシン♂ イノシシにしろシカにしろ、普段相手にしている動物は結構な大きさがあるし、タヌキやアナグマだとしても基本的には地面にいるはずであるのだが、写真のように今回罠にかかったハクビシンは木に登っていたため、最初私はその存在に気付かず、罠が忽然と消えたのではないかと思ってしまった。

ハクビシンの雄生殖器 捕らえた個体はどうやら♂で、ハクビシンとしては大型の個体であろう。冬季のため丸々と太っており、脂がのっていることが期待される。