ようやくきたか

罠にかかったニホンイノシシ♂イノシシサークル散弾銃で撃たれたニホンイノシシ♂2015年12月13日にニホンイノシシの♂を捕獲した。精肉が約12kg取れたので、体重は30kg程度と見られ、生まれてから2年目の個体と思われる。罠は”だらず罠”で、ワイヤーは左足の副蹄より上にかかっていた。

今期はこれでシカと合わせて6頭目の獲物となるが、これまで空ハジキは2件しか発生していない。捕獲数の3倍ほど空ハジキが発生していた昨年度と比べると大分改善されているようで嬉しい。

今回捕獲のあった場所は土が掘りやすかったのか、小型の個体でありながら立派なイノシシサークルが形成されていた。もちろん前日も罠を見廻っているので、一晩でこれだけ掘ったことになる。

通常猟期の開始から約1ヶ月でやっとイノシシを捕獲できた。

ごびょうでわかる

鳴らし木私が勝手に「鳴らし木」と呼んでいるものについて書こうと思う。

足括り罠を設置する際、普通はワイヤーの端を立木の幹か根に結わえ付ける。樹木というのは偉大なもので、樹種や土壌にもよるが、幹で直径7,8cm、根なら直径3cmもあれば、シカやイノシシの引っ張りに、十分耐える強度を持っている。罠を仕掛ける場所を決めるときには、ワイヤーを結わえ付けられる木が近くにあることが重要なので、条件の良い木を探すことになるのだが、ただ強度があって罠の設置場所から近いというだけでなく、「ある程度細い常緑広葉樹」に結んでおくと、見回り時に利点がある。動物が罠に掛かると、木が激しく揺れて枝葉が鳴るので、離れた場所からでも分かりやすいのだ。「常緑広葉樹」と書いたのは、通常猟期が冬なのでその時期でも葉が落ちていないものが適しているという点と、針葉樹の場合は植林された木の可能性があるので一般に雑木である広葉樹の方が良いという点、を考慮したものである。

左の写真は私が実際に「鳴らし木」として利用している木で、これまで2匹のシカを掛けた場所であるが、非常に分かりやすく揺れる。もちろん罠に掛かった動物が死んだり弱ったりして木が揺れない場合もあるので、木が鳴っていないからといって罠の状態がはっきり見えるところまで行かなくてよいということにはならないが、近くまで足を運ぶ頻度を下げたり、あるいは捕獲があった場合に荷物を取りに戻る手間を少なくできる、という利点はある。

ろりこんではない

罠にかかったニホンジカ幼獣♀ひゃっほーい、ちっちゃな雌だぜっ!

2015年11月30日にニホンジカの幼獣♀を捕獲した。罠は”しまるくん”である。この日は前回の記事で書いた3日連続の成獣♂捕獲があった3日目であり、つまり3日間で4頭のニホンジカを捕獲したことになる。4頭目のこいつを発見した時には正直ウンザリしたが、救いだったのは子鹿だったことである。子鹿は肉も美味いし処理も楽である。なんてったって、内臓を抜かなくても軽々と持ち上げることができるのだ。一応ロープを使って2点固定したが、ナイフは棒に括り付けず、手に持ったまま刺して放血させた。

一般に足括り罠は、動物がある程度の体重をかけて踏まないと作動しない仕組みになっているか、あるいはそのように設置されるのであるが、”しまるくん”にはこれまでタヌキやハクビシンといった中型哺乳類が掛かったこともあり、シカの幼獣ほどの体重があれば十分に作動するようだ。

↑発見時の様子

↑放血。開始3分15秒で脱糞。4分20秒でダウン