せっちごふつかで

罠にかかったニホンジカ♀ 2014/11/20、イノシシが獲れた翌日に、今度はシカがかかっていた。前回の場所からは直線距離で3km程離れた場所である。罠は”げんごろう”の”だらず罠”で、猟期前に10個導入した罠である。これまでも使っていたオーエスピー商会の”しまるくん”と比べると設置に多少技術が必要で、猟期開始してからも、穴は踏んでるのに作動してない、等の失敗を2回もしていたので、今回この新しく導入した罠で初の獲物が得られたのは喜ばしい。

ニホンジカの脚にかかったワイヤー ワイヤーは右前脚の副蹄より下にかかっており、位置としてはギリギリであるが、ワイヤーが緩むこともなくしっかり食い込んでいた。ちなみに”だらず罠”は購入時、締め付け防止金具が装着されていなかったので、設置前に一度ワイヤーの先端を切って締め付け防止金具を入れてある。締め付け防止金具は装着が義務付けられているので、”だらず罠”のセットを買って狩猟で使う場合には注意が必要である。

括り罠の設置場所 今回罠を設置していた場所は、乾燥した砂質で非常に穴が掘りにくかったので、石などを配置してかなり不自然な造成をしてあった。左写真の赤い線で囲った部分が穴になっていて、ここを踏み抜くと穴の中にある仕掛けが作動しバネが弾く。茶色の線は、小枝を置いていた場所を表している。今回かかった罠を設置していたのは、近くに2つ罠を仕掛けた後に罠が余っているからという理由で設置できそうな場所を探しに探して最終的に妥協したような場所であり、あまり期待していなかったのであるが、まぁかかるときはかかるということである。

 今回は銃で撃ってもらうことができなかったので、持っていた刃渡り11cm程のナイフを2m程度の長さがある木の棒に糸で縛り付け、即席の槍としてそれで突き殺した。血は吹き出すというほどではなかったが、ドクドクと流れ落ち5分程で完全に死んだ。若いメスだったので肉質も比較的良く、美味しく食べることが出来た。

まずはいっぴき

罠にかかったニホンイノシシ♂2014/11/19、猟期5日目にして早くもイノシシがかかった。罠はオーエスピー商会のしまるくん (12cm)。昨シーズンも猪が獲れた獣道であり、今期もしっかりした割れ (師匠は獣道のことをこう呼ぶ。谷を横切っている箇所は”渡り”と呼ぶ)だったので期待はしていたが、予想以上に早い捕獲であった。

罠にかかって止めさしされたニホンイノシシ♂今回も師匠に来ていただき、罠にかかったイノシシは銃で撃ってもらった。遠くから見た私の目測では60kg程度だったのであるが、実際に撃たれて死んだものを運ぶと軽く、せいぜい40kg程度であった。ワイヤーは左前脚の副蹄より上にかかっていたので、理想的な弾き方であったと思われる。

撃たれて死んだニホンイノシシ♂昨シーズン獲れた100kg級の♂と比べると、肉は柔らかくてクセも少なく、非常に食べやすかった。ただし脂はあまり蓄えていなかったので、脂身は薄く、イノシシらしさがかけていると言えば欠けている。

りょうきかいし

罠猟注意書き 今年度の猟期が11月15日から始まった。初日の昨日は気合を入れて朝6時半に出猟、昼までに罠4つを設置した。予定では午前中に4エリア10罠を設置したかったのだが、今回初の実戦投入となる罠の設置が少し難しく、1罠/1時間くらいかかってしまったので、結局1エリア4罠、それにもう1エリアの標識架設で昼になってしまった。

 今年度からは、罠本体に付ける標識 (これは法律で定められている)以外に、見えやすいA4サイズの注意書きも作成し、エリア毎に1~2枚掲示することにした。これには一般者や犬を使う狩猟者に注意喚起する目的もあるが、他の罠猟師を牽制する意味合いもある。まぁ自分が仕掛けている場所だからと言って他人が仕掛けるのを止めさせる道理はないのであるが、逆の立場だったら別の誰かが仕掛けている近くに設置することはマナーの面からも効率の面からも避けたいと思うから、罠が設置してあることが分かりやすいようにするということは決して悪いことではない。注意書きのデザインに用いているシカとイノシシのシルエットは、商用フリーで使える影絵素材サイト シルエットデザインで公開されているものを用いている。非常に優良な素材サイトである。

 2日目の今日は、午前中から用事があったものの、朝6時に出猟して昨日仕掛けた分の見廻りと、罠1つの設置をした。このペースで行くと、現在手元にある15の罠を設置し終わるまでには後3,4日を要すると思われる。とりあえず最初のイノシシ1匹を手にするまでは、最大5エリア15罠を全て使って狩猟し、その後は徐々にエリアを絞って楽しようと思う。