いきなりなかへ

2019/11/25にニホンジカ♂1頭の捕獲があった。檻による捕獲で、エサには糠とヘイキューブを混ぜたものを入れていた。

ヘイキューブについては、これまでこのBlogで書いていなかったが、昨年度の有害鳥獣捕獲からシカ向けのエサとして導入している。値段は約30kg/袋で4000円程度。近所のJAで取り寄せてもらい購入している。エサとしてより一般的な糠は、タダで手に入るしイノシシに対しても効果があるが、ヘイキューブは雨にぬれても糠よりも傷みにくいという利点がある。また、イノシシが食べないということは、シカを選択的に捕獲するために使える特徴でもある。特に夏場の有害鳥獣捕獲では、イノシシに脂がのっていないので、シカを捕る方が従事者 (狩猟者)にとって良い場合がある。

今回捕獲のあった檻では、夏場の有害鳥獣捕獲も行っており、元々はヘイキューブのみを入れていたが、狩猟期に入ってイノシシの価値が上がってきたのと、設置場所の付近でイノシシの目撃が増えているという情報を元に、糠を足しておいたところであった。

私は檻にエサを入れるとき、師匠に倣って、檻の扉の前・扉をくぐって少し入ったとこ・檻の奥、の3点撒きをしている。一番奥のエサを食べようとしなければ、檻の扉は落ちないようになっている。動物は普通、手前に置いたエサから食べて段々と奥へ、時には何日もかけて入っていくイメージだが、今回捕獲されたシカは檻の入り口にあったエサに全くと言っていいほど口を付けていないのが不思議である。

さんてんこてい

2019/9/29に有害鳥獣捕獲によるニホンイノシシ♀1頭の捕獲があった。罠は”しまるくん”で、ワイヤーは左前脚の主蹄と副蹄の間に掛かっていた。

小型の個体でワイヤーの掛かりもよく、当日は時間もあったので、銃の所持者に頼んで止め刺しをしてもらうのではなく、鈍器とナイフによる止め刺しを行った。罠のワイヤーがかかった脚の他に、脚1本と顎を括って引っ張るという、安心の3点固定である。この状態から、スパイク長靴でイノシシの頭部を踏みつければ、小型のナイフで首の付け根にある血管を切断し、出血死させることが可能である。

股間の部分にはやはりマダニが多数くっついていた。シカの場合は胴体と頭部の全体にマダニがいるイメージだが、イノシシの場合は脚の付け根付近に集中する感じである。これはおそらく、泥浴びして体を木に擦りつけたりしても、寄生者を落としにくい場所であるのが一因であると考えられる。

いっぴきいのしし

2019/9/12に有害鳥獣捕獲によるニホンイノシシ♂1頭の捕獲があった。罠は”しまるくん”でワイヤーは左前脚の主蹄と副蹄の間に掛かっていた。

冬なら70kg程度にはなろうかという個体であったが、夏なので脂肪はほとんど無かった。この場所は畑地と隣接しており、子連れのイノシシが頻繁に出没して畑を荒らしているため、捕獲して欲しいという依頼があり罠を設置していたが、子連れの一味ではなく中型の♂が掛かった。