ひとりでとれば

2017/05/04にニホンジカ♂を有害鳥獣捕獲のため個人で設置した罠で捕獲した。罠は”しまるくん”で、ワイヤーは左前脚の主蹄と副蹄の間に掛かっていた。ワイヤーの先端を括ってあった木に足ごとワイヤーが絡まってしまっており、可動範囲は狭まっているが、足の骨が折れているため皮だけで繋がれた状態である。急ぎ角にロープを掛けて固定し、差し止めを行った。

私は免許取得1年目で有害鳥獣捕獲の許可も頂いたので、有害は今年度で4年目になる。しかしながら、これまでの有害で捕獲した個体は、全て他の従事者と共同で設置・見廻りをした罠だったので、個人での有害捕獲は初である。捕獲頭数に応じて支払われる補助金は、共同で捕獲すると参加者数で割った金額しか懐に入ってこないが、個人で獲れば全額ゲットである。もちろん共同で従事することにはメリットもあるのだが、全員が均等に働くことはなかなか期待できないし、かといって各自の仕事量を正確に把握するのは困難で、金の分配で揉めることもある (経験済み)。その点、個人でやるのは気が楽である。まぁこの先も、共同でやる分は無くならないのであるが、個人で獲って得た金と肉がある程度あれば、共同従事分の分配でがつがつする必要が無くなる。

ちなみに、京都市の有害鳥獣捕獲従事者証には、今年度 (H29年度)から、捕獲個体の処理方法として「自家消費」が認められることが明記されるようになった (これまでは「埋設」のみ記載)。ちょうどシカ肉の在庫が切れたところだったので、今回捕獲した個体からはロースとモモ肉を切り取って自家消費のため持ち帰った。

しかにけられて

2017/01/31にニホンジカ♀を捕獲した。罠は”しまるくんL”で、ワイヤーは右前脚の主蹄と副蹄の間に掛かっていた。ここまで”しまるくんL”で3頭のニホンジカを捕獲したが、全て主蹄と副蹄の間にワイヤーが掛かっていた。バネの弾きとワイヤーの締まり具合で、”しまりくん”よりも括る位置が下になる傾向が確かにあるのかも知れない。

今回は首と後脚の両方にロープを掛け、括り罠のワイヤーと合わせて3点で固定してからナイフで首を刺し放血させた。ところが、後脚に掛けたロープの締りが緩かったせいで、ナイフを刺した時に脚がロープから抜け、私の腕を蹴られてしまった。幸い怪我はなかったが、今後はより気をつけようと思った。斜面を駆け上がるシカの原動力である後ろ脚のキックは、小さい♀であってもかなりの力がある。


えらいさがある

有害鳥獣捕獲をしている場所で、2017/01/28にニホンジカ♂を捕獲した。罠は笠松式で、ワイヤーは右前脚の副蹄より上に掛かっていた。

今年度の京都市では、有害鳥獣捕獲で捕えたニホンジカに対しては、国と市から合わせて22,000円/頭のお金が支払われる。一方、通常猟期の狩猟としてニホンジカを捕まえても、♀で5,000円、♂なら3,000円、しかも支払われるのは4頭目からなので、♂5♀5を獲った場合で考えると、実質的には1匹あたりの奨励金は3,100円ということになり、22,000円と比べると大分差がある。