2016/12/24にニホンイノシシ♀を捕獲した。今期初のイノシシである。罠が”だらずわな”で、ワイヤーは左前脚の副蹄より上に掛かっていた。肉が30kg程取れたので、体重60kg程の個体と思われる。大きさも時期も、ワイヤーの掛かりまで最高である。
場所が銃を使えない場所だったため、もう1本の足にワイヤーを掛けて引っ張り、鈍器で殴って大人しくさせてから槍で突いて放血させるという作業を2人がかりで行った。
今回、イノシシが掛かった罠は、2日前に設置したばかりであった。
有害捕獲のため設置していたくくり罠で、2016/09/11にホンドタヌキが掛かっていた。
2年程前にも別の場所でタヌキが掛かったことがあったが (参照: さくごほかくぽん – 狩場の馬鹿力)、今回も錯誤捕獲となる。
前回は2人がかりでワイヤーを脚から外し、タヌキを逃がしたが、今回は1人で行ったので、その模様を紹介したいと思う。
今回、タヌキが掛かったのは、押バネを使うタイプのくくり罠だったので、とりあえず輪とは反対側の留具を開放した。しかし、くくり金具がきちんと機能しており、それだけでワイヤーの輪は緩まず、タヌキも逃げることはできない。
そこで、バイクに積んであった古いレインウェア(下)を使うことにした。既に何箇所か穴が開いていて、防寒ぐらいにしか役立たなくなっている。これをタヌキの頭に被せて大人しくさせる作戦である。
そこら辺に落ちていた木の枝を使って上手いことレインウェアをタヌキの頭に被せてやると、それまで唸ったり噛み付いてきたり (芯入りの安全長靴なので被害なし)していたタヌキが、驚くほど無抵抗になった。そこで、片足で肩の辺りを軽く押さえつけながら、ペンチを使って左前脚に掛かっていたワイヤーを緩め、脚から外した。レインウェアを被せた後は、全く暴れることが無く、スムーズに外すことが出来た。
しかも、ワイヤーを外して押さえつけていた足をどけたら、すぐに勢い良く逃げていくかと思いきや、タヌキはしばらく動かず、被さっていたレインウェアを棒でよけたら、しばらくしてやっと逃げていく、という悠長さだった。布で頭を覆って目隠しするのは相当に有効なようである。
こうして、タヌキにほぼ触ること無く (レインウェア越しに軽く踏んだだけ)、タヌキを開放することが出来た。猟期中であったとしても、私にとってタヌキは狩猟対象でないので、今後もタヌキを開放させる必要は生じてくるだろうが、今回の手順で行っていこうと思う。
↑罠にかかったホンドタヌキ ↑ワイヤーを外したのに気づかず、寝転ぶホンドタヌキ